看護師の派遣ができるへき地の一覧。1,146市町村の調べ方
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看護師が病院やクリニックで派遣として働ける「へき地」は、厚生労働省令の表が市町村の名前で決めています。2026年9月1日から使われている版の表には、47都道府県の1,146市町村が並んでいます。離島や山間の町村だけでなく、仙台市・静岡市・京都市・広島市・福岡市のような大きな市も入っています。
へき地の例外は、看護師と准看護師の業務に使える
病院・診療所などでの看護の派遣は原則として禁じられていますが、働く場所がへき地なら禁止から外れます。対象は看護師・准看護師の業務で、保健師・助産師としての業務は入っていません。
禁止と例外を決めているのは労働者派遣法施行令2条1項です。へき地の例外は、4号の看護の業務のうち、保健師助産師看護師法5条(看護師)と6条(准看護師)の業務に限られています。柱書の原文と、ほかの例外(紹介予定派遣・休む職員の代わり)は看護師の派遣が禁止される場所と例外にあります。
看護師へのこの例外は、2021年4月1日に始まりました。法令データベースで施行令の版を比べると、2020年3月30日からの版では、へき地の例外は医師の業務(1号)だけでした。2021年4月1日からの版で、薬剤師の調剤(3号)と、看護師・准看護師の業務(4号の一部)が加わりました。診療放射線技師と臨床検査技師の業務の一部も、同じときに加わっています。
へき地は、離島や過疎の地域を含む市町村
へき地は、島や山あいの地域、人が減っている地域などをふくむ市町村で、厚生労働省令が名前を並べています。地域そのものではなく、それをふくむ市町村の単位で決まります。
施行令2条2項です。
前項のへき地とは、次の各号のいずれかに該当する地域をその区域に含む厚生労働省令で定める市町村とする。
2条2項の各号が挙げる地域は、それぞれ別の法律で決まっています。おもに島や、山の中の村、人が減っている地域です。
どの市町村がへき地かは、この項を受けて作られた厚生労働省令が、表の形で決めています。
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行令(昭和六十一年政令第九十五号)第二条第二項の厚生労働省令で定める市町村は、次の表のとおりとする。
都道府県ごとの市町村の数
2026年9月1日から使われている版の表を、都道府県ごとに数えました(2026年9月25日に法令データベースで確認)。すべての都道府県に1つ以上あり、いちばん多いのは北海道の168、次が長野県の64です。
| 地方 | 都道府県(市町村の数) |
|---|---|
| 北海道・東北 | 北海道168・青森35・岩手31・宮城26・秋田23・山形31・福島47 |
| 関東 | 茨城14・栃木15・群馬22・埼玉13・千葉13・東京11・神奈川4 |
| 中部 | 新潟23・富山12・石川15・福井15・山梨21・長野64・岐阜23・静岡19・愛知8 |
| 近畿 | 三重19・滋賀9・京都16・大阪4・兵庫23・奈良22・和歌山25 |
| 中国 | 鳥取14・島根19・岡山24・広島19・山口17 |
| 四国 | 徳島15・香川15・愛媛19・高知34 |
| 九州・沖縄 | 福岡31・佐賀11・長崎16・熊本35・大分18・宮崎23・鹿児島42・沖縄23 |
2025年9月1日からの版と比べました。2026年9月1日の改正では宮崎県の門川町が1つ加わり、外れたところはありませんでした。表は改正で変わるので、求人を見るときは、その時点の版で確かめます。
大きな市が入っていることがある
政令指定都市では、仙台市・相模原市・新潟市・静岡市・浜松市・京都市・岡山市・広島市・北九州市・福岡市が表にあります。札幌市・横浜市・名古屋市・大阪市・神戸市は入っていません。
大都市圏の都府県では、入っている市町村が少なくなります。東京都は檜原村・奥多摩町と、大島町から小笠原村までの島の9町村です。神奈川県は相模原市・山北町・真鶴町・清川村、大阪府は岬町・豊能町・能勢町・千早赤阪村です。
大きな市が入るのは、市の中に山あいの地域や島などをふくむからだと考えられます。2条2項の書き方では、表に名前がある市町村がへき地です。ただ、実際にその病院で例外を使って派遣を受けるかは、派遣会社と病院が決めることです。病院の求人がへき地の例外によるものかは、求人ごとに派遣会社に聞きます。
表から外れても、結んだ契約の期間は続けられたことがある
表から市町村が外れる改正では、附則に経過の決まりが置かれてきました。外れる前に結んだ派遣契約なら、その期間の中は、外れた市町村もへき地とみなすという決まりです。働いている途中で表が変わっても、すぐに派遣が禁止になるわけではありませんでした。
たとえば2021年4月1日の改正では、北海道留寿都村・福岡県大牟田市など11の市町村が、この扱いになりました。ただ、この扱いは改正ごとに附則で決まるもので、いつも置かれるとは限りません。契約を更新するときは、更新の時点の表に働く場所の市町村があるかを確かめます。
へき地でも、30日以内の派遣は別のきまり
へき地の例外は、病院等での看護の派遣の禁止を外すだけです。30日以内の派遣(日雇派遣)の禁止は別にかかります。
看護師の業務の日雇派遣の例外(施行令4条1項19号)は、病院等・介護老人保健施設・利用者の自宅などでの業務を除いています。へき地の病院で30日以内の派遣として働けるのは、60歳以上などの働く人の側の条件(施行令4条2項)に当たるときです。条件の中身は薬剤師の単発派遣は誰ができるかで確かめています。
自分の町が入っているかの調べ方
いちばん確かなのは、法令データベース(e-Gov法令検索)で省令の表を開き、市町村の名前で探す方法です。省令の名前は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行令第二条第二項の市町村を定める省令」です。法令名の欄に「第二条第二項の市町村を定める省令」とだけ入れても出てきます。
表は都道府県・郡・市町村の順に並んでいます。町や村は郡の名前の後ろに並ぶので、町村の名前だけで探すと見つけやすくなります。平成の合併で名前が変わった町は、いまの市町村の名前で探します。
へき地の医療機関に派遣される看護師などには、県が事前研修を行っています。福岡県の案内では、対象は派遣される予定の看護師・准看護師・薬剤師・臨床検査技師・診療放射線技師です。へき地の求人に応募するなら、研修の日程も派遣会社に聞いておきます。
へき地の例外を案内している派遣会社は、看護師の派遣会社4社を比較で確かめています。
この記事で確かめたこと
- 原文から引用した文
- 2件
- 出典
- 2件(法令 2)
- 公開
引用が出典の原文と一致するかを、公開後も機械で照合しています。確かめ方は運営者情報にあります。
